パイロ「ダメだクラピカ!!」
パイロが割って入った、しかしクラピカ絶対に許さないと
「カンベンしてくれ!!
頼まれたんだ!!
オレ達 頼まれただけなんだよ!!」
聞けば数日前にあるジイサンと、
クラピカたちを怒らせれば金がもらえる約束をしていたと言う
「ジイサン」の特徴は長老と一致する
クラピカは続けて尋問する
「パイロの体のことも…
ジジイが言えって言ったのか!!」
そうだと答える悪党、しかしパイロはウソだと
なぜならパイロが行くことが決まったのは半日前だからだ
「キサマ…」
クラピカの尋常でない怒りに悪党は全てを白状する
本当は大人と一緒と言われており
そっちを怒らせるはずだった
その大人にはもう話が付いているとも言われたらしい
しかし予定変更で中止
金も半分と言われムカついてやった
体のことはつい…と
怒りが収まらないクラピカだが
パイロが悪党に携帯を差し出す
「そのジイサンに電話して
ボク達がどんなに挑発されても怒らなかったって報告して」
電話をし、土下座をして許しを請う3人
もう行こうと言うパイロ
ガッ!
不意にクラピカの後頭部に小石が当たる
振り返ると
町の人がこちらを睨んでいた
デパートでは小銭を集めるのを手伝ってくれた人たちだった
「赤目の化物!!!」
手に石を握った老婆が叫ぶ
この街から出て行け、悪魔の使いめが、と
孫娘が必死に止める
「これ以上怒らせたらみんな殺されちゃうよ!!」
呆然とするクラピカ
振り返り歩き出すパイロ
2人は地走鳥とともに街を去る
夜、空には星がかがやく
パイロが言う
怒って緋の目になると理性を失いすごい力が出る
それが原因で恐れられているから
目の赤だけを隠してもダメだと
それを聞き、自分は理性を失っていたこと
すごい力だったと振り返るクラピカ
表情は淋しげだ
「やっぱりオレ達 外の世界に出ちゃいけないのかなぁ」
そんなことはないと言うパイロ
クラピカは外の世界に行くべきだ
今回の事件はいい教訓だと
それに対しもう緋の目になってしまった
だから不合格でさっきの電話も意味が無いと返すクラピカだが
パイロ「鏡 見て」
赤くない
クラピカの目が普通の色に戻っている
混乱するクラピカに対し
パイロはすりかえたと一言
実は受けとりそこねて落としたのはワザとだと言う
つまり、2人がさしたのは普通の目薬だった
パイロはクラピカを信頼していなかったわけではないと続ける
すりかえをしたのは先に長老たちがズルをしようとしているのを聞いてしまったからだと
「むう…
合格じゃ!!」
喜ぶ2人
「クラピカお主に
無期限の外出許可を与える!!」
無期限という言葉に驚きキョトンとするクラピカ
聞いていた周りの人も同感だ
長老が人気のないところにクラピカを誘い、手紙のようなものを渡す
「パイロの目と足の病状が詳しく記してある」
「思う存分探してこい」
驚くクラピカ
「だが勘違いするなよ
本当は…外の世界になど行かせたくはないのだからな…!」
出発当日
地走鳥に1人で乗るクラピカ
両親、パイロ、パイロの家族、長老が見送りに来ている
「パイロ!!
オレが必ずお前を治してくれる医者を見つけてくる!
それまでにお前も外出試験に合格しとけよ!!
そしてら今度は2人で旅しよう!!」
絶対に合格しておくと答えるパイロ
今度はパイロがクラピカに医者を探してくれるのは嬉しいが
と言い思いを伝える
「ボク達が外の世界に出たかったワケは
D・ハンターを読んだからでしょ?
ボク達もあんな冒険をしたかったから
外の世界をおもいっきり楽しみたかったからだよね?」
一瞬驚いた表情になったクラピカだが
次の瞬間自信に満ちた表情でうん、と答える
「だからクラピカもボクと約束して
クラピカが戻ってきたら僕が1つだけ質問する
“楽しかった?”
−−−ってボクが聞くから
心の底から”うん”って答えられるような
そんな旅にしてきてね!!」
応えるクラピカ
「行ってくるよーーーー!!」
クルタ族惨殺の事件がニュースとして全世界に報道されたのはこの6週間後のことである
当時の新聞には次のように記されていた
発見したのは森に迷い込んだという旅の女性
村人は128人全員が殺されていた
家族はそれぞれ向かい合わせに座らされて体中に刃物を刺され行きた状態で首が切られていた
純粋なクルタ族は全て両目がえぐり取られていた
外から嫁いでくるなどして入村した者は眼球は残っていたが、潰されるなどしていた
傷の数も一族の者より遥かに多く無残であった
そのことから推察するにまず来るた続以外の者を見せしめに傷つけ、怒りと悲しみで緋の目に変わったものの首を次々と落としていったものと思われる
これは怒りに酔って達する緋の色が最も深く鮮やかであるとして闇の世界では高値が付いていることからもうかがえる
惨殺体のそばには族が残したと思われるメッセージがあった
我々は何ものも拒まない
だから我々から何も奪うな
復讐が、はじまる…