百枝のノックを受ける西浦ナイン
百枝と松崎の回想に入る
「ノックの目的は何ですか?」
百枝は少し迷いながら技術の習得ですかね、と逆に尋ねる
それに対して松崎は、ノックを成功体験を積み重ねる場にすることを提案する
エラーをする巣山に対し百枝は
「いいミスだよ!」
褒める
えっ、と戸惑う巣山、次はナイスキャッチ
続くノックでは沖もエラー
しかしここでも百枝はいいミスだ、欠点がわかったらそこを練習すればいい、と褒める
松崎は百枝に対して
ミスをほめられたからってまたミスしようとする選手はいない
しかし逆に怒られると苦手意識を持ってしまい、選手によっては萎縮してしまう
試合で苦手なコースへ打球が来たら、とっさにミスのイメージが浮かび、ミスをしまいと身体は固くなり、本来捕れる打球もエラーするという悪循環になる
そう伝えていた
しっかりと捕球する沖
泉「今日モモカンいつもと違ったな」
弁当を食べチームメイトに向かいそう言う
うなずき一回も怒られていないという水谷
花井は、いつも怒られていないだろと突っ込むが水谷は注意の仕方がいつもと違う?と
栄口は今日はやりやすかったと穏やかな表情だ
松崎さんに何か指導されたのかなと西広が言うと
一同「そっか…!」
ミスをほめられるのは変なカンジだが、体が軽くなった
それだけモモカンを怖がっていたと言う沖に
そんなこわくねーだろと花井が返すが
他のチームメイトはこわいよ〜の大合唱
三橋は弁当を食べながらも真っ青で震えている
百枝と松崎が話している
百枝「どこかでミスを責めるのが楽しかったんだと思います」
もともとは男の子相手になめられてはいけない、そして母親的ではなく父親的な指導が必要だと思っていた、と言う百枝
「でも ほめていいんですね」
褒め言葉ならいくらでも出てくると、満面の笑みだ
それに対し松崎は、一流の証拠だと言う
レベルの高い人はプラス思考で、人のいいところを見つけるのがうまいと
例えばあいさつ
下向いて、小さな声で言うのはダメ、上向いて笑顔で言うのが一流
百枝は、それは性格とは違うのか、あいさつは行動だからできるとしても、マイナス思考をプラス思考にすることはできるのか、と返す
「”性格”ってなんですかね?」
松崎は環境により性格は変わってくるものではないのか、あいさつは行動だとしても、やるとやらないとでは、自分も周りも気持ちが全然違ってくると
あいさつはチームルーティーンの一つで、やらせるあいさつでも効果はあると言う
また、野球はミスをするスポーツだから、気持ちの切り替えが重要で、あいさつはそれに便利なのだと
加えて、メンタルは鍛えられると言ったが、あいさつのようにテクニックとしても身につけられると言う
プラス思考は、試合で使える”技術”だと
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グランドの端でのミーティング、松崎が西浦ナインに昼休みのテストについての説明をする
このテストは、オリンピック選手や一流選手もやっているテストだそうだ
まずは円グラフ

出典:アフタヌーン 2016年5月号
円が大きく、へっこみやでっぱりが少ないとバランスがいいということ
田島や阿部の円は大きく、逆に三橋や沖の円は極端に小さい
次は図の2「心理的競技能力の因子別プロフィール」というもの
これについては松崎が要望を伝える
競技意欲の弱い人は目標設定をつくってください
精神の安定・集中の弱い人はリラクゼーリョンとサイキングアップをしっかりやってください
作戦能力の弱い人はアタマを使うクセをつけてください、と
続けて
メンタルの力はイメージの力なので、言われたことをただやるだけでなく、なぜ言われたのか、やるとどうなるかを常に考える必要がある
さらに
協調性はチーム内でのコミュニケーションが取れているかについて伝える
「ここはチーム平均が満点に近い!」
これは少人数・同学年のみのこのチームの強みだと
最後に総合判定
数値を5段に分け評価する(5が一番いい)
230以上は全国1位
220あれば何をやっても全国レベルの選手になれる
チーム全員が210以上あれば全国に行けるということだ
このチームの結果は
230以上
田島235点、阿部230点
220以上
なし
210以上
巣山216点
総合評価が4(187~209)
西広193点、花井189点、水谷187点、栄口201点、泉205点
まだ名前がないのが沖と三橋
2人の評価は
1だ
しかしその2人がレギュラーとエースである
これがどういうことかわかるな?と松崎
真剣な顔になったナインの中で花井が答える
「他は4以上なんすから
この2人をみんなで盛り上げてやればいいってことすよね!?」
驚いた表情の松崎
「すばらしい!」
これがチームワークなんだ、さすが協調性ほぼ満点のチームだと
ただ”4以上”は別に良い評価という訳でもない、分かれ目は200と言われているが4以下の人は練習しても無駄に終わるかもしれない、緊張して力が発揮できないかもしれないからだ、と続ける
「全員が満点取れるようにメンタルを鍛えていこう!」
はい!と答える西浦ナイン
手軽なトレーニングを教えようと言う松崎
その名も「放尿トレーニング」
ボディーランゲージは気持ちに影響する、だから元気なポーズで声もだそう、
「ゼッコーチョー!」
両手を上に広げ、西浦ナインにも復唱を促す
応える西浦ナイン
「ぜっこーちょー」
1日6回トイレに行くとして年間2190回、ゼッコーチョーとやってみれば、もののとらえ方や考え方が変わってくると松崎は言う
その言葉に必死で返事する三橋
松崎は、気になったことと言い”勝利意欲”が低いと伝える
これは学年とともに自然と上がってくるものだが、チームで目標を再確認した方がいいと
松崎「このチームの目標は?」
花井「…甲子園優勝 です!」
うなずく松崎、メンタルの世界では日本一世界一を目指すのは当たり前だと応える
そして、もっと強く、具体的に自分が甲子園優勝する姿をイメージしようと言う
「イメージできないものは 実現できない!」
と言い切る
はじめはうまくできなくても、毎日やってるとぱっと浮かぶようになる
「甲子園優勝 やってやろうぜ!」
西浦ナイン「はいっ」